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角力
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ずもう
ふりがな文庫
“
角力
(
ずもう
)” の例文
そのための実際の計画を考顧しなかったなら、矢張りこの四五人の、それだけで少しも発展性のない、
独
(
ひと
)
り
角力
(
ずもう
)
に終ってしまうのだ。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
性慾に
就
(
つ
)
いての、あのどぎまぎした、いやらしくめんどうな、思いやりだか
自惚
(
うぬぼ
)
れだか、気を引いてみるとか、ひとり
角力
(
ずもう
)
とか
メリイクリスマス
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
お江戸の辻芸人には
独
(
ひと
)
り
角力
(
ずもう
)
というのがありましたが、わっしゃこれから一人で二人前のかけあい話をやりますよ。時に、ねえ、弁信さん
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
秀吉と家康との、こんどの会戦は、まさに天下の横綱
角力
(
ずもう
)
であり、両者は、たがいに相手の何者なるかを、知りつくしている。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
するようになってからはあの通り女
角力
(
ずもう
)
のように肥ってしまいましたが、あれでも若い時がありましたよ、ヘエ
銭形平次捕物控:070 二本の脇差
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
僕が
客間
(
サルーン
)
へ出ると、人々は足
角力
(
ずもう
)
の競技に
耽
(
ふけ
)
っていた。踊場では
跛
(
びっこ
)
の老夫婦が人形を抱いて踊っていた。食堂では角帽の中学生が恋人の女学生の話しをしている。
飛行機から墜ちるまで
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
いや、
可笑
(
おかし
)
いやら、見事やら、『コルシカの鼻輪』といって、牛
角力
(
ずもう
)
を見るくらいの衆なら、今でも噂に出るくらいのものでがす。すると一昨年の夏のことでがした。
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
あるいはきわめて芸能なき者ならばともに会食するもよし、茶を飲むもよし。なお下りて筋骨の丈夫なる者は腕押し、枕引き、足
角力
(
ずもう
)
も一席の興として交際の一助たるべし。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
元気のいい老人だったよ、どうも。酔うといつでも
大肌
(
おおはだ
)
ぬぎになって、すわったままひとり
角力
(
ずもう
)
を取って見せたものだったが、どうした癖か、唇を締めておいて、ぷっぷっと
唾
(
つばき
)
を
親子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
僕がやっきになって一人
角力
(
ずもう
)
をとっているうちにとうとう僕は
赤裸
(
はだか
)
になってしまった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ひとり
角力
(
ずもう
)
をやっていて、精神的なめまいともいうべき錯乱に陥ったのではないか。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
「誰か、この元気者と腕
角力
(
ずもう
)
をとっちみい」
南方郵信
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
しかし、こっちで独り
角力
(
ずもう
)
を取っているまに、幸村は、自分を通して、細川家の意志なり、近状なりを、雑談の端からでも、
嗅
(
か
)
ぎ取っているかも知れない。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども、この
独
(
ひと
)
り
角力
(
ずもう
)
も、もうヘトヘトに疲れきって道庵は、屍骸の
腋
(
わき
)
の下へ頭を突込んだかと思うと、やがてグウグウ
鼾
(
いびき
)
を立てて寝込んでしまいました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
独り
角力
(
ずもう
)
を取って背負投げを喰ったようなものだ。幸いお専は助かったが、竜吉は可哀想に——
銭形平次捕物控:244 凧の糸目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
新婚者と、女
角力
(
ずもう
)
になったタルタン、彼女のために殺されてしまった
花聟
(
はなむこ
)
、歓楽の夜の海を水自転車で彼にあたえた、妖婦タルタンの愚かな行動、水底深く死んだ花聟のダンデズム、影は水に映る。
飛行機から墜ちるまで
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
ひとり
角力
(
ずもう
)
の馬鹿らしさにも気がついたのだ。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画
力
常用漢字
小1
部首:⼒
2画
“角力”で始まる語句
角力取
角力場
角力取草
角力戯
角力見物