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裏河岸
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うらがし
ふりがな文庫
“
裏河岸
(
うらがし
)” の例文
当時いちばん若かったKちゃんが後年ひとかどの俳人になって、それが現に銀座
裏河岸
(
うらがし
)
に異彩ある
俳諧
(
はいかい
)
おでん屋を開いているのである。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
柳橋の
裏河岸
(
うらがし
)
に、
大代地
(
おおだいじ
)
に、大川の水にゆらぐ
紅燈
(
こうとう
)
は、幾多の遊人の魂をゆるがすに、この露路裏の
黒暗
(
くらやみ
)
は、彼女の
疲労
(
つかれ
)
のように重く暗くおどんでいる。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
以前ぶらぶらしていた時分行き
馴
(
な
)
れた
八丁堀
(
はっちょうぼり
)
の
講釈場
(
こうしゃくば
)
の事を
思付
(
おもいつ
)
いて、
其処
(
そこ
)
で時間をつぶした
後
(
のち
)
地蔵橋
(
じぞうばし
)
の
天麩羅屋
(
てんぷらや
)
で一杯やり、新富町の
裏河岸
(
うらがし
)
づたいに帰って来ると
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
電信局の横手から
駈
(
かけ
)
て来た車に、
芸妓
(
げいしゃ
)
と
箱丁
(
はこや
)
と
合乗
(
あいの
)
りして居るその芸妓が小歌らしいので、我知らず跡
逐駈
(
おっかけ
)
るとその車は
裏河岸
(
うらがし
)
の四五間目で停って、小歌と思ったのは夜目にも紅い
幽禅
(
ゆうぜん
)
の
袂
(
たもと
)
に
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
日ごろからいだいていたこんな考えが昨今カメラをさげて復興帝都の
裏河岸
(
うらがし
)
を歩いている間にさらにいくらかでも保証されるような気がするのである。
カメラをさげて
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
▼ もっと見る
手近な
些末
(
さまつ
)
な例をあげると、
銀座
(
ぎんざ
)
の
裏河岸
(
うらがし
)
のある町の片側に昔ふうの荷車が十台ほどもずらりと並べておいてある、その反対側にはオートバイがこれも五、六台ほど並んで置かれてあった。
カメラをさげて
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
“裏”で始まる語句
裏
裏店
裏梯子
裏面
裏口
裏手
裏庭
裏門
裏通
裏漉