ちつ)” の例文
鴿はとの面をもてる者に蛇の心あり、美はしき果実に怖ろしき毒を含めることあり、洞にちかづけば※蛇げんじやちつし、林に入れば猛獣遊ぶ。
哀詞序 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
三冬さんとうちつすれば、天狗てんぐおそろし。北海ほくかい荒磯あらいそ金石かないは大野おほのはま轟々ぐわう/\りとゞろくおと夜毎よごとふすまひゞく。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
夜騷ぎ晝ちつする鼠の如きも有り、晝に當つて飛翔營作する蟲が多いのに、夜に當つて遊行する螢の如く蚯蚓の如く牀蟲とこむしの如きも有り、天和らぎ水清きを悦ぶ魚は多いのに
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)