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蜀江
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しょっこう
ふりがな文庫
“
蜀江
(
しょっこう
)” の例文
大臣も不承不承慎んで馬の糞を金箕で
承
(
う
)
ける役を勤めたとあらば、定めて垂れ流しでもあるまじく、
蜀江
(
しょっこう
)
の錦ででも
拭
(
ぬぐ
)
うたであろう。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
そのいでたちを見るに、
緋房
(
ひぶさ
)
のついた
鉢兜
(
はちかぶと
)
、
鋳物綴
(
いものつづ
)
りの
鍍金
(
ときん
)
の
甲
(
よろい
)
、下には古物ながら
蜀江
(
しょっこう
)
の袖をちらつかせ、
半月形
(
はんげつなり
)
の
革
(
かわ
)
靴をはいた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
台の上に掛けたのは、凄まじくも物々しい
蜀江
(
しょっこう
)
の
錦
(
にしき
)
——もっとも、これは
大贋物
(
おおまがいもの
)
です。
銭形平次捕物控:092 金の茶釜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
蜀江
(
しょっこう
)
模様の帯を高くしめ、振りのたもとを永く曳いて、
紅緒
(
べにお
)
の
草履
(
ぞうり
)
もその
裳
(
もすそ
)
にかくれていようという——まことに山越えの旅にはふさわぬ身支度で、顔さえも
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長の着用する
蜀江
(
しょっこう
)
の小袖の袖口につかう
金縒
(
モール
)
を捜すため、京都中を
奔走
(
ほんそう
)
してようやく適当な品を見出したというほど、金力と人力がそれまでには
費
(
かか
)
っていたものである。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
白鷺の白さをあざむく
白縮緬
(
しろちりめん
)
の小袖に、
公卿
(
くげ
)
紋の
雪頂笹
(
ゆきのせざさ
)
を紫に染め、帯は
蜀江
(
しょっこう
)
か西陣か見分けもつかぬような
絢爛
(
けんらん
)
。もの云うごとに玉虫色の唇は、
妖魅
(
ようみ
)
の如き美しさを
湛
(
たた
)
える。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蜀軍あり、と叫ぶものがあったので、司馬懿が駒を止めてみると、まさしく一
彪
(
ぴょう
)
の軍馬が、
蜀江
(
しょっこう
)
の旗と、
丞相旗
(
じょうしょうき
)
を振りかかげ、また、一輛の四輪車を真っ先に押して馳け向ってくる。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、大機嫌で、一人一人の者へ
蜀江
(
しょっこう
)
の錦一
匹
(
ぴき
)
ずつ
頒
(
わ
)
け与え
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蜀
漢検1級
部首:⾍
13画
江
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
“蜀江”で始まる語句
蜀江錦
蜀江崩
蜀江織