“雪頂笹”の読み方と例文
読み方割合
ゆきのせざさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小袖に着けてある公卿紋くげもん雪頂笹ゆきのせざさが示すとおり御方の生家は、京都の堂上冷泉れいぜい中納言家の分家で、俗にしも冷泉と云われる太夫為俊たゆうためとし卿であった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白鷺の白さをあざむく白縮緬しろちりめんの小袖に、公卿くげ紋の雪頂笹ゆきのせざさを紫に染め、帯は蜀江しょっこうか西陣か見分けもつかぬような絢爛けんらん。もの云うごとに玉虫色の唇は、妖魅ようみの如き美しさをたたえる。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)