蒼皇そうこう)” の例文
少小より尊攘のこころざし早く決す、蒼皇そうこうたる輿馬よば、情いずくんぞ紛せんや。温清おんせいあまし得て兄弟にとどむ、ただちに東天に向って怪雲を掃わん
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
所へ還った乳母は蒼皇そうこう犬が主人の児をったと誤解し、逐電の途上主人に遭ってその通り告げる。主人大いにいかって来り迎うる犬を斬り殺しくつがえった揺籃を視ると、児は無事で側に蛇殺されている。
彼理ペリー江戸湾に闖入ちんにゅうするに際し、蒼皇そうこう措置を失したる、またべならずや。外交の紛雑、幕閣に責なしとせんや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
生憎あいにく柱損じて如何ともするあたわず、急に犢鼻褌ふんどしを解き、かいを左右のげんに結び、二人極力これをうごかす、忽ちにしてふんどし絶つ。急に帯を解き、これを結び、蒼皇そうこう以て舟をる。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)