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葺屋
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ふきや
ふりがな文庫
“
葺屋
(
ふきや
)” の例文
葺屋
(
ふきや
)
町の両芝居から、
馬喰
(
ばくろ
)
町、浜町、そこで飛火をして深川の熊井町、相川町、八幡宮の一の鳥居を焼き、仲町辺まで一帯を灰にした。
ちいさこべ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
以前
(
もと
)
の
葺屋
(
ふきや
)
町、堺町の
芝居小屋
(
さんざ
)
への近道なので、その時分からこの辺も、そんな柔らかい空気の濃厚な場所だったかもしれない。
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
數「うん岩越、ひょろ/\歩くと危いぞ池へ
落
(
おっ
)
こちるといかん、あゝ妙だ、
家根
(
やね
)
は
惣体
(
そうたい
)
葺屋
(
ふきや
)
だな、とんと
在体
(
ざいてい
)
の
光景
(
ありさま
)
だの」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
評判のある
葺屋
(
ふきや
)
町の色小姓でさえ、主水の前へ出ると
袖
(
そで
)
で顔を
蔽
(
おお
)
って恥らうというほどの美少年だったので、
寵愛
(
ちょうあい
)
をうけて
近習
(
きんじゅ
)
に選ばれ
擬作高
(
ぎさくだか
)
百石の
思召
(
おぼしめし
)
料をもらった。
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
ことに都会のさわがしい音につかれて、なんとかして今一ど、しずかな
葺屋
(
ふきや
)
の雨の音をきいて
睡
(
ねむ
)
りたいと、思っている人はぞんがいに多く、げんにわたしなどもその一人であった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
生れたのが
葺屋
(
ふきや
)
町——昔の芝居座の気分の残る、芸人の住居も多く、
芳
(
よし
)
町は、ずっとそのまま
花柳
(
かりゅう
)
明暗の土地であり、もっと前はもとの吉原もあった場処ではあり、葺屋町は殷賑なところで
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
このよし原が浅草
田圃
(
たんぼ
)
に移され、新吉原となってからでも、享楽地としては人形町通りを境にして親父橋
寄
(
よ
)
りに、葭町、堺町、
葺屋
(
ふきや
)
町側に三座の
櫓
(
やぐら
)
があり、かげま茶屋、
色子
(
いろこ
)
、
比丘尼
(
びくに
)
が
繁昌
(
はんじょう
)
した。
旧聞日本橋:07 テンコツさん一家
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
油町あたりの呉服商の細君であった祖母が、鼠小僧の人柄なぞをどうして知っていたのかと思ったら、そのころ祖母夫婦は、
楽屋新道
(
がくやじんみち
)
——
葺屋
(
ふきや
)
町、堺町、などの芝居に近い——の附近に
住
(
すま
)
っていた。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
葺
漢検準1級
部首:⾋
12画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“葺屋”で始まる語句
葺屋町