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菊綴
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きくとじ
ふりがな文庫
“
菊綴
(
きくとじ
)” の例文
渡辺源三競の滝口、出陣の出立は、
狂紋
(
きょうもん
)
の
狩衣
(
かりぎぬ
)
に大きな
菊綴
(
きくとじ
)
、先祖代々伝わる所の
着長
(
きせなが
)
緋縅
(
ひおどし
)
の
鎧
(
よろい
)
、
兜
(
かぶと
)
は銀の星をいただいている。
現代語訳 平家物語:04 第四巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
風折烏帽子
(
かざおりえぼし
)
に
紫
(
むらさき
)
の
懸緒
(
かけお
)
を着けたに負けない気で、
此
(
この
)
大島守は、
紺染
(
こんぞめ
)
の
鎧直垂
(
よろいひたたれ
)
の下に、白き
菊綴
(
きくとじ
)
なして、上には紫の陣羽織。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
また此の、品川で、陣羽織
菊綴
(
きくとじ
)
で、
風折烏帽子
(
かざおりえぼし
)
紫
(
むらさき
)
の
懸緒
(
かけお
)
に
張合
(
はりあ
)
つた次第を聞いて、——例の天下の
博士
(
はかせ
)
めが、(遊ばされたり、
老生
(
ろうせい
)
も一度
其
(
そ
)
の御扮装を拝見。)
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何と、
雪白
(
せっぱく
)
裸身の美女を、
梢
(
こずえ
)
に
的
(
まと
)
にした
面影
(
おもかげ
)
であらうな。松平大島守
源
(
みなもと
)
の
何某
(
なにがし
)
、矢の根にしるして、例の
菊綴
(
きくとじ
)
、
葵
(
あおい
)
の
紋服
(
もんぷく
)
、きり/\と絞つて、
兵
(
ひょう
)
と
射
(
い
)
たが、射た、が。射たが、
薩張
(
さっぱり
)
当らぬ。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“菊綴”の解説
菊綴(きくとじ)とは、水干・水干袴や鎧直垂・鎧直垂袴などの縫い合わせ箇所に付けられた総(ふさ)飾り。
通常の直垂は菊綴の飾り部分を総状にせず結び留めることから、「結び菊綴・菊綴結(きくとじむすび)」あるいは「もの字」と呼ぶが、これらも纏めて「菊綴」と呼ぶ場合が多い。
また、相撲の行司の直垂では、菊綴の総の色によって階級分けされている。
(出典:Wikipedia)
菊
常用漢字
中学
部首:⾋
11画
綴
漢検準1級
部首:⽷
14画
“菊”で始まる語句
菊
菊石
菊五郎
菊池
菊池寛
菊石面
菊之丞
菊塢
菊花石
菊亭