“菊花石”の読み方と例文
読み方割合
あばた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武州榛沢はんざわ村から出てきたばかりで、まだどこか泥くさい田舎いなか出の様子が抜けきれていない。うす菊花石あばたがあって、背の低い方だった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
親方の米櫃こめびつからだとみえる。——左次郎はそんなことを考えながら、銅鑼という通称をとった彼の菊花石あばたを眺めていた。
醤油仏 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
菊花石あばたくずれの鬼みたいな顔である。花夜叉という芸名は、それを愛嬌に売り物としている所から来たものだろう。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)