“自然木”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じねんぼく85.7%
しぜんぼく14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杖は※状かぎのて自然木じねんぼくなるが、その曲りたる処に鼻をたせつ、手は後様うしろざまに骨盤のあたりに組み合せて、所作なき時は立ちながら憩いぬ。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
毛繻子張けじゅすば八間はちけん蝙蝠こうもりの柄には、幸い太いこぶだらけの頑丈がんじょう自然木じねんぼくが、付けてあるから、折れる気遣きづかいはまずあるまい。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
キャラコさんは、四人を台所兼用の『食堂』へ案内して、自然木しぜんぼくでつくった大きな食卓のまわりに坐らせた。
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
人通りの少い広々とした町に、生垣を結いめぐらした小さい家の並んでいる処がある。その中の一軒の、自然木しぜんぼく門柱もんばしらに取り附けた柴折戸しおりどに、貸家の札が張ってあるのが目に附いた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)