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膳拵
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ぜんごしら
ふりがな文庫
“
膳拵
(
ぜんごしら
)” の例文
義理にもそのままは帰せなかった、上へあげて
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをすると、もう少し呑んでいるらしい幸太は、源六と差向いになって盃を取った。
柳橋物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
自分の食べ物でも
膳拵
(
ぜんごしら
)
へでも、お仕舞まで別にして、他の者には手もつけさせません。それに男を汚ながることは無類で、男便所の前は鼻を
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
膳拵
(
ぜんごしら
)
へして妹が持つて来た。二人はお先に済ましたからとて、湯村だけ膳へ向つた。ランプの
心
(
しん
)
を高く上げさせた。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
お千代は
膳拵
(
ぜんごしら
)
えだけをして
階下
(
した
)
の人に伝言を頼み、ふらふらと小日向水道町へ出かけた。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
吾
(
われ
)
こそと、飛び出すのは皆、白骨の
焚木
(
たきぎ
)
じゃ、その白骨を山と積まねば、世はうごかぬ。やがてようやく、鍋が煮たち、
膳拵
(
ぜんごしら
)
えが出来るころに、
上座
(
かみざ
)
にすわって、箸を取るのは、一体誰じゃ。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
宇乃はその世話をし、それから朝食の
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをした。隠居所にはきまった費用があり、それだけで独立の生活をしている。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
かみさんは何とも言わずに台所へと立って
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをしはじめた。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「今日はほんのまねだけよ」おのぶは三人のために
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをしながら云った、「このつぎにゆっくりお祝いをするわね」
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
彼女は表からあがって来ると、小さな安物の
茶箪笥
(
ちゃだんす
)
をあけたり、そのあいだ休みなしに饒舌り続けながら、たちまちのうちに
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをしてしまった。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
兵馬は酒が好きなので、風呂からあがるとすぐに
膳拵
(
ぜんごしら
)
えを命じ、街道の見える窓をあけ放して、ゆっくり飲み始めた。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
彼女は表からあがって来ると、小さな安物の
茶箪笥
(
ちゃだんす
)
をあけたり、そのあいだ休みなしに
饒舌
(
しゃべ
)
り続けながら、たちまちのうちに
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをしてしまった。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
和助は彼女が
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをすると、こう云って自分の側へ招いた。わるく遠慮するふうもなく、ほのかな
含羞
(
はにかみ
)
をみせながら、おけいはすなおに来て坐った。
追いついた夢
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
おみやは
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをし、
燗鍋
(
かんなべ
)
に酒を注いで火桶にかけながら、「それからどうして」とあとを訊いた。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
かたちだけでも祝いたいと云い、自分が起きて、ささやかながら、祝いの
膳拵
(
ぜんごしら
)
えをした。
雪の上の霜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
膳
常用漢字
中学
部首:⾁
16画
拵
漢検1級
部首:⼿
9画
“膳”で始まる語句
膳
膳部
膳立
膳所
膳椀
膳夫
膳箱
膳棚
膳所藩
膳具