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肩肘
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かたひじ
ふりがな文庫
“
肩肘
(
かたひじ
)” の例文
それ故にこそ、とどのつまりは「うまいものでも食って」ということになった。世間に
肩肘
(
かたひじ
)
張って暮すのも左様大儀な芝居でもなかった。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
万次はことごとく
萎
(
しお
)
れ返っております。これが
筋彫
(
すじぼり
)
の
刺青
(
いれずみ
)
などを
見栄
(
みえ
)
にして、やくざ者らしく
肩肘
(
かたひじ
)
を張っていたのが
可笑
(
おか
)
しくなるくらいです。
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると、ひそかに想像していたよりも格段の落ちつきを持った一箇の権力が、彼の目の前に
肩肘
(
かたひじ
)
を張っているのだ。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
それに向って
肩肘
(
かたひじ
)
をはっていたような閑子を、昔からいろんな形でどれほどミネは
啓蒙
(
けいもう
)
したことか。そういう意味でならミネもまたひのえうまを問題にはしていた。
妻の座
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
小人数にわかれると
肩肘
(
かたひじ
)
張った演説もできまいし、それに地方別ということが、自然話題を
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
▼ もっと見る
荒磯
(
あらいそ
)
の描いてある
衝立
(
ついたて
)
の前で、いまこう、
肩肘
(
かたひじ
)
を張って叫び揚げた
武士
(
さむらい
)
がある。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
まして憎からぬ人と
肩肘
(
かたひじ
)
並べて働けば少しも仕事に苦しみはない。
隣の嫁
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
鼈四郎はこう思って来ると夫妻の権威は眼中に無くなって、
肩肘
(
かたひじ
)
がむくむくと平常通り
聳立
(
そびえた
)
って来るのを覚えた。「はははは、まこと料理ですかな」
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
平次は
蟠
(
わだか
)
まりのない態度でヌツと入りました。それに續くガラツ八、これは少しばかり
肩肘
(
かたひじ
)
が張ります。
銭形平次捕物控:125 青い帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
やがてこのざわめきのなかに、浅黄
刺子
(
さしこ
)
の稽古着に
黒塗
(
くろぬり
)
日の丸胴をつけた諏訪栄三郎が、多勢の手で一隅から押し出されると、上座の鉄斎のあから顔がにっこりとして思わず
肩肘
(
かたひじ
)
をはって乗り出した。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
平次は
蟠
(
わだかま
)
りのない態度でヌッと入りました。それに続くガラッ八、これは少しばかり
肩肘
(
かたひじ
)
が張ります。
銭形平次捕物控:125 青い帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
令嬢たちの四つの
瞳
(
ひとみ
)
を受けて、鼈四郎はさすがに
眩
(
まぶ
)
しいらしく小さい眼をしばたたいて伏せた。態度はいよいよ
傲慢
(
ごうまん
)
に、
肩肘
(
かたひじ
)
張って口の煙草にマッチで火をつけてから
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そのあくる日から復一は真佐子に会うと一そう
肩肘
(
かたひじ
)
を張って
威容
(
いよう
)
を示すが、内心は
卑屈
(
ひくつ
)
な気持で充たされた。もう口は利けなかった。真佐子はずっと大人振ってわざと
丁寧
(
ていねい
)
に
会釈
(
えしゃく
)
した。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
肩肘
(
かたひじ
)
を張って、真四角にお辞儀をします。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
肩
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
肘
常用漢字
中学
部首:⾁
7画
“肩肘”で始まる語句
肩肘張