あし)” の例文
そこで急いで剣をいて出ていって切りつけた。剣は怪しい男のあしに中って一方の股が落ちた。怪しい男は悲鳴をあげて逃げていった。
阿英 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
松をまた人間に当てめるならば車の矢の様に四方に出る枝は睦まじい一家の団欒だんらんにも比する事が出来ますし、またかんざしあしをなした葉は何時いつも離れず連れ添うて居り
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
その時美しい女があってその画舫の窓をけてそこにもたれながら四辺あたりを眺めた。梁は画舫の中へ目をやった。一人の少年があしを重ねて坐り、その傍に十五六の美しい女がいて、少年の肩をもんでいた。
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
あわてててのひらたたきつけたので、もうあしが折れ腹が裂けて、しばらくして死んでしまった。子供は懼れて啼きながら母親にいった。母親はそれを聞くと顔の色を変えて驚き
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)