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肆
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みせ
ふりがな文庫
“
肆
(
みせ
)” の例文
そこに露店だの小興行の
肆
(
みせ
)
だのがにぎやかに並んでいて、時には砂書きや大道易者が大勢そこに群集をあつめていたことを思い浮べた。
日本橋附近
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「この
肆
(
みせ
)
の
下物
(
かぶつ
)
、一は
漢書
(
かんしよ
)
、二は
双柑
(
さうかん
)
、三は
黄鳥
(
くわうてう
)
一
声
(
せい
)
」といふ洒落た文句で、よしんば
摘
(
つま
)
み
肴
(
さかな
)
一つ無かつたにしろ、酒はうまく飲ませたに相違ない。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と言ったが、村の男は頑として
肯
(
き
)
かなかった。
肆
(
みせ
)
の中にいた奉公人がやかましくてたまらないので、とうとう銭を出して一つだけ買って道士にあたえた。
種梨
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
此村
(
ここ
)
にはいささかながら物を売る
肆
(
みせ
)
も一二
軒
(
けん
)
あれば、物持だと云われている
家
(
うち
)
も二三
戸
(
こ
)
はあるのである。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
諸国の城下に常設の
肆
(
みせ
)
のできたのははなはだ新しいことである。その以前はいわゆる有無相通ずで、生産者が自ら自家用の余りを、月三度または六度の市に立って交易したのである。
家の話
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
街路
(
とおり
)
一つ距てて母屋と向きあった
肆
(
みせ
)
は、四
間
(
けん
)
室口
(
まぐち
)
で
硝子戸
(
ガラスど
)
が入り、酒味噌酢
類
(
など
)
を商うかたわらで、
海苔
(
のり
)
の問屋もやっていた。それはもう三時近かった。肆には二三人の客があった。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
肆
漢検1級
部首:⾀
13画
“肆”を含む語句
放肆
酒肆
書肆
肆宴
露肆
肆意
夜肆
茶肆
花肆
肆然
横肆
肆廛
薬肆
肆前
肆中
箆頭肆
豪肆
銀飾肆受騙
矢口肆筆
直広肆八口朝臣音橿
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