“肆意”の読み方と例文
読み方割合
しい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肆意しい的なものであるとしたならば、自然の客観的な法則がこれに向って反逆し、これと一つに結び付いて物が作られるということはないであろう。
哲学入門 (新字新仮名) / 三木清(著)
作家と読者との相関のいきさつのなかに文学の動向の諸相を明らかにしてゆく現実の作用は喪われて、批評はそれを書くひとの主観の流れに応じて肆意しい的に自身の渦巻きを描くものとなった。
文学精神と批判精神 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
かかるものは自然のうちには見出され得るとしても、歴史は自由なもの、肆意しい的なるもの、一回的なるもの、奇異なるもの、絶えず新しきものを現はしはしないか。
ゲーテに於ける自然と歴史 (新字旧仮名) / 三木清(著)