老夫らうふ)” の例文
老夫らうふむしろはしに坐し酒をゑみをふくみつゞけて三ばいきつ舌鼓したうちして大によろこび、さらば話説はなし申さん、我廿歳はたちのとし二月のはじめたきゞをとらんとて雪車そりひきて山に入りしに
老夫らうふいはく、人の心は物にふれてかはるもの也、はじめ熊にあひし時はもはや死地こゝでしす事と覚悟かくごをばきはめ命もをしくなかりしが、熊にたすけられてのちは次第しだいに命がをしくなり
○かくて夜もあけければ、村の者どもはさら也きゝしほどの人々此家このいへあつまり来り、此上はとてに/\木鋤こすきもち家内の人々もあとにしたがひてかの老夫らうふがいひつるなだれの処にいたりけり。