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義憤
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ぎふん
ふりがな文庫
“
義憤
(
ぎふん
)” の例文
彼は、彼の頭に映っている謙蔵と、目の前にしょんぼり立って泣いている誠吉とを結びつけて考えながら、一種の
義憤
(
ぎふん
)
にかられて来た。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
読みくだしてゆくうちに、伊那丸の目はいっぱいな
涙
(
なみだ
)
になった。
義憤
(
ぎふん
)
と
悔恨
(
かいこん
)
の
血
(
ち
)
が
交互
(
こうご
)
に
頬
(
ほお
)
を
熱
(
あつ
)
くした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それを聞いても、石太郎の同級生たちは、同級生としての
義憤
(
ぎふん
)
を感じるようなことはなかった。石太郎のことで義憤を感じるなんか、おかしいことだったのである。
屁
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
けれど
人間
(
にんげん
)
であるうえは、
同胞
(
どうほう
)
がこんな
姿
(
すがた
)
となったのを
見
(
み
)
て、なんとも
心
(
こころ
)
に
感
(
かん
)
じないはずがあろうかと
考
(
かんが
)
えると、むらむらと
義憤
(
ぎふん
)
に
燃
(
も
)
えるのをどうすることもできませんでした。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
平次は妙に
義憤
(
ぎふん
)
に燃えます。評判の惡い山崎屋勘兵衞だけなら兎も角、何にも知らぬ、
十歳
(
とう
)
の少年を殺したのは、どんな動機があつたにしても許して置けない氣持だつたのです。
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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第三者で
義憤
(
ぎふん
)
の士がそつと十二支組を片附けて居るとでも思はなければなりません。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎が少しく
義憤
(
ぎふん
)
を感じたのも無理のないことでした。
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“義憤”の意味
《名詞》
義憤(ぎふん)
正義や人道からくる怒り。
道義にはずれたこと、不正なことに対して憤慨すること。
(出典:Wiktionary)
義
常用漢字
小5
部首:⽺
13画
憤
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“義”で始まる語句
義
義兄
義理
義姉
義弟
義務
義父
義太夫
義母
義経