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縄尻
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なわじり
ふりがな文庫
“
縄尻
(
なわじり
)” の例文
旧字:
繩尻
縄尻
(
なわじり
)
をひいた
民蔵
(
たみぞう
)
の力に、
伊那丸
(
いなまる
)
はあおむけざまにひッくり返った。ア——おいたわしい! とおもわず
睫毛
(
まつげ
)
に涙のさす顔をそむけて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
左の手に
縄尻
(
なわじり
)
をとりて舞台へ来り「
下
(
した
)
に居ろ」といひて
縄付
(
なわつき
)
を坐らせ、自分も下手に坐り、鮨桶を置き、肌を入れ鉢巻をとり
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
常吉の
縄尻
(
なわじり
)
をとって、留五郎と岩吉が揚々と引き揚げて行った後は、度を失った一同が、恐る恐る
上眼遣
(
うわめづか
)
いに、伝七をぬすみ見るばかりであった。
乳を刺す:黒門町伝七捕物帳
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
その
間
(
あいだ
)
に部下はいち早く、ピストル強盗の
縄尻
(
なわじり
)
を
捉
(
とら
)
えた。その
後
(
あと
)
は署長と巡査との、旧劇めいた
愁歎場
(
しゅうたんば
)
になった。署長は昔の
名奉行
(
めいぶぎょう
)
のように、何か云い
遺
(
のこ
)
す事はないかと云う。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
兵は味方より
計
(
はか
)
るというが、あまり意外なことなので龍太郎は、呂宋兵衛の
縄尻
(
なわじり
)
をとりながら、民部に向かってたずねてみた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
と、口癖にどなる捕手に
縄尻
(
なわじり
)
を突かれて、峠の坂路を、暗い沼へ
辷
(
すべ
)
ってゆくような気持で、ひと足ずつ、名残おしい人々からも遠ざかってゆくのであった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ふんじばってつれてきた、じゃおれは、梅雪とかけあいをつけるから、きさまが
縄尻
(
なわじり
)
を持っていろ。なかなか
童
(
わっぱ
)
のくせに
強力
(
ごうりき
)
だから、ゆだんをして
逃
(
に
)
がすなよ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
縄
常用漢字
小4
部首:⽷
15画
尻
常用漢字
中学
部首:⼫
5画
“縄”で始まる語句
縄
縄暖簾
縄梯子
縄張
縄目
縄付
縄墨
縄手
縄取
縄切