絞殺こうさつ)” の例文
ええ、芝公園増上ぞうじょう寺の境内けいだいに若い女の絞殺こうさつ体が二つ、ほうり捨てられていたというんです。ちょっと新聞の記事を読んでみましょうか——
私は強直して無神経の様になった私の両手を、絞殺こうさつした時の状態から元に戻すのに可成骨折らねばなりませんでした。
京都きょうとの画工某のいえは、清水きよみずから高台寺こうだいじく間だが、この家の召仕めしつかいぼく不埒ふらちを働き、主人の妻と幼児とを絞殺こうさつし、火を放ってその家をやいた事があるそうだ
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
沙翁はクラレンス公爵の塔中で殺さるる場を写すには正筆せいひつを用い、王子を絞殺こうさつする模様をあらわすには仄筆そくひつを使って、刺客の語をり裏面からその様子を描出びょうしゅつしている。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分が手をくだした覚がないにせよ、考えようによっては、自分と生を与えたものの生を奪うために、暗闇くらやみ明海あかるみの途中に待ち受けて、これを絞殺こうさつしたと同じ事であったからである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは明らかにネクタイによる絞殺こうさつであることがうなずかれた。
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「四宮さんがネクタイで絞殺こうさつされている!」
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)