端書はしがき)” の例文
良人の今までの例では、母にだけ来て、妻の自分には来ないで、母への文の端書はしがきぐらいにすましてあるようなことはある。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
稽古の窓に向つて三諦止觀さんたいしくわんの月を樂める身も、一てう折りかへす花染はなぞめ幾年いくとせ行業かうげふを捨てし人、百夜もゝよしぢ端書はしがきにつれなき君を怨みわびて、亂れくるし忍草しのぶぐさの露と消えにし人
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
端書はしがきせよとのもとめはあれど。筆もつすべも白炭しらすみや。やかぬ昔の雪の枝炭屋の妻程黒からで鈍き作意の炭手前すみでまえ。曲りなりなる飾り炭。たゞ管炭くだずみのくだ/\しけれど。輪炭わずみ胴炭どうずみ点炭てんずみと重ねて御求めの有之様これあるよう
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
端書はしがき
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)