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竪横
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たてよこ
ふりがな文庫
“
竪横
(
たてよこ
)” の例文
津田は
竪横
(
たてよこ
)
に走る
藍色
(
あいいろ
)
の
枠
(
わく
)
の上に
崩
(
くず
)
れ散ったこの粉末に視覚を刺撃されて、ふと気がついて見ると、彼は煙草を持った手をそれまで動かさずにいた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
竪横
(
たてよこ
)
五メートルほどの大壁画が現れたがそれは毒々しい極彩色の密画で、画面には百花というか千花というか
凡
(
およ
)
そありとあらゆる美しい花がべた一面に描き散らしてあった。
流線間諜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
雲雀とは
竪横
(
たてよこ
)
の差はあるが、これもやっぱり遠くで聴くように出来ている鳥であった。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
向ひには、皮膚のあらゆる
毛孔
(
けあな
)
から脂肪を噴き出してゐるやうな、あから顔の大男が乗つてゐる。
竪横
(
たてよこ
)
の
縞
(
しま
)
のある茶色の背広服の
鈕
(
ぼたん
)
が、なんだかちぎれさうなやうな気がして、心配である。
魔睡
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今でもすでに万遍なく
擦
(
す
)
り切れて、
竪横
(
たてよこ
)
の筋は明かに読まれるくらいだから、毛布と称するのはもはや
僭上
(
せんじょう
)
の沙汰であって、毛の字は
省
(
はぶ
)
いて単にットとでも申すのが適当である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
自分はまた籠の
傍
(
そば
)
へしゃがんだ。文鳥は
膨
(
ふく
)
らんだ首を二三度
竪横
(
たてよこ
)
に向け直した。やがて
一団
(
ひとかたまり
)
の白い体がぽいと留り木の上を抜け出した。と思うと
奇麗
(
きれい
)
な足の爪が半分ほど
餌壺
(
えつぼ
)
の
縁
(
ふち
)
から
後
(
うしろ
)
へ出た。
文鳥
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
竪
漢検準1級
部首:⽴
13画
横
常用漢字
小3
部首:⽊
15画
“竪”で始まる語句
竪
竪琴
竪縞
竪川
竪坑
竪皺
竪薦
竪帷
竪町
竪矢