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空虚
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からっぽ
ふりがな文庫
“
空虚
(
からっぽ
)” の例文
たとい軽薄とまで行かないでも、こういう
巫山戯
(
ふざけ
)
た
空虚
(
からっぽ
)
うな彼の態度は、今の叔母の生活気分とまるでかけ離れたものらしく見えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
愚痴を並べ、苦情を云っていられるうちは、貧乏の部には入らないという、そのほんとの「
空虚
(
からっぽ
)
」が来たのである。
禰宜様宮田
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
けれども私の頭の中は依然として
空虚
(
からっぽ
)
であった。彼女に関係した記憶は勿論のこと、私自身に
就
(
つ
)
いても何一つとして思い出した事も、発見した事もなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
渋谷
(
しぶや
)
の美術村は、昼は
空虚
(
からっぽ
)
だが、夜になるとこうやってみんな
暖炉
(
ストーブ
)
物語を始めているようなわけだ。
其処
(
そこ
)
へ目星を打って来たとは
振
(
ふる
)
っているね。考えてみれば
暢気
(
のんき
)
な話さ。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
「何もかも取り払われて、屋根裏はもとの通り
空虚
(
からっぽ
)
な殺風景なものになってしまうのだろう。」
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
▼ もっと見る
「それゃそうだけど能く頼めば親方だって五円位貸してくれそうなものだ。これを御覧」とお源は
空虚
(
からっぽ
)
の
炭籠
(
すみとり
)
を見せて「炭だってこれだろう。今夜お米を買ったら
幾干
(
いくら
)
も残りや仕ない。……」
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
ところでその結果何を得たか? こいつを思うと
可笑
(
おか
)
しくなる。その結果なんにも得なかったのだ。懺悔! 途方もねえいい言葉さ。もっとも中身は
空虚
(
からっぽ
)
だが。そこがまた恐ろしくいいところだ。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかしその中には誰もいない 全く
空虚
(
からっぽ
)
だ
鳥料理
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
それでこんな
空虚
(
からっぽ
)
なのかも知れん……
鳥料理
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
空虚
(
からっぽ
)
が彼の心にも蝕んで来た。
禰宜様宮田
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
部落は文字通り
空虚
(
からっぽ
)
であった。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
虚
常用漢字
中学
部首:⾌
11画
“空”で始まる語句
空
空地
空想
空洞
空腹
空家
空気
空嘯
空手
空蝉