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空威張
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からいば
ふりがな文庫
“
空威張
(
からいば
)” の例文
ただ気違いじみた
空威張
(
からいば
)
りから、手にした
杖
(
つえ
)
で、ちょうど愛妻の死骸が内側に立っている部分の煉瓦細工を、強くたたいた。
黒猫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
空威張
(
からいば
)
りと皮肉と悲痛との交じり合ってる様子だったが、激しやすい
大袈裟
(
おおげさ
)
な率直なしかもたえず人生に欺かれてる精神が、その下に隠れていた。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
が、そんな困難に
辟易
(
へきえき
)
するようでは、上は
柿本人麻呂
(
かきのもとひとまろ
)
から
下
(
しも
)
は
武者小路実篤
(
むしゃのこうじさねあつ
)
に至る
語彙
(
ごい
)
の豊富を誇っていたのもことごとく
空威張
(
からいば
)
りになってしまう。
文章
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
嘘
(
うそ
)
を言っているのでさえなければなあ。いや、おれは今どうか嘘をついたり、
空威張
(
からいば
)
りをしたりはしたくないものだ。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
空威張
(
からいば
)
り——肩で風を切って、とんがり長屋の路地を出てゆく。もうこうなると、長屋の連中は
強気
(
つよき
)
一点ばりで
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
ソコデ私の見る所で、新政府人の挙動は
都
(
すべ
)
て儒教の
糟粕
(
そうはく
)
を
嘗
(
な
)
め、古学の
固陋
(
ころう
)
主義より割出して
空威張
(
からいば
)
りするのみ。
顧
(
かえり
)
みて外国人の評論を聞けば右の通り。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
子供の時から、侍の世界の、虚偽と
空威張
(
からいば
)
りと馬鹿馬鹿しさを聴かされて育っているのである。
随筆銭形平次:13 平次身の上話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
何かと
空威張
(
からいば
)
りをしてみても、やはり声をひそめてこそこそしていたことが、俄に頭に映ってきた。そして自分自身に腹が立ってきた。そのままでは済せない気になった。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
そんな
空威張
(
からいば
)
りしたって、損だよ。政府だって、血も涙もあるんだから、恩恵に浴してはどうかね? 便法があるが。……科料は大したことはないけど、前科がつくし、第一、罰金を
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
ことに虚栄的な怠惰の一形式であった——知的労働はあらゆる労働のうちで、最も点検しがたいものだったし、最も
空威張
(
からいば
)
りのきくものだったから。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
おとなげなく感情に走りすぎたような点も多かったし、ただ昨日の
癇癪
(
かんしゃく
)
のなごりにすぎないような点も、ただの
空威張
(
からいば
)
りにすぎないような点も多かった。
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
空威張
(
からいば
)
りするように見えるかもしれません——が、まったくほんとうの話なんです、——私は、こうして死ぬのはなんというすばらしいことだろう、そして
メールストロムの旋渦
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
大袈裟
(
おおげさ
)
な言葉や羽根飾り、ブリキの剣と厚紙の
兜
(
かぶと
)
とをつけた芝居がかりの
空威張
(
からいば
)
り、そういう
扮装
(
ふんそう
)
の下にはいつも
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼は、ゲルマン風の感傷性と、パリー人的な
空威張
(
からいば
)
りと、生来の
自惚
(
うぬぼ
)
れとが、不思議に混合してる人物だった。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
けれども彼は、そういう
空威張
(
からいば
)
りの危険な無益さを認むることにおいては、あえて人後に落つるものではなかった。ただ時々彼はめちゃな気持になるのであった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
威
常用漢字
中学
部首:⼥
9画
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
“空威”で始まる語句
空威