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砲兵工廠
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ほうへいこうしょう
ふりがな文庫
“
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)” の例文
前は二軒長屋の
平屋
(
ひらや
)
で、
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
に勤める人と下駄の歯入れをする人、隣家は宝石類の
錺屋
(
かざりや
)
さんで、三軒とも子供が三、四人ずついた。
落合町山川記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
小石川富坂
(
こいしかわとみざか
)
の片側は
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の
火避地
(
ひよけち
)
で、樹木の茂った間の
凹地
(
くぼち
)
には
溝
(
みぞ
)
が小川のように美しく流れていた。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
空には
蜻蛉
(
とんぼ
)
などが飛んで、
足下
(
あしもと
)
の
叢
(
くさむら
)
に虫の声が聞えた。二人は小高い丘のうえに上って、静かな空へ拡がって行く
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の煙突の煙などをしばらく眺めていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
藤尾は
滑
(
なめ
)
らかな
頬
(
ほお
)
に波を打たして、にやりと笑った。藤尾は詩を解する女である。駄菓子の鉄砲玉は黒砂糖を丸めて造る。
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の鉄砲玉は鉛を
鎔
(
と
)
かして
鋳
(
い
)
る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
電車の通路になってから、あそこいらの様子がまるで違ってしまいましたが、その
頃
(
ころ
)
は左手が
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の
土塀
(
どべい
)
で、右は原とも丘ともつかない
空地
(
くうち
)
に草が一面に生えていたものです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
水戸藩邸
(
みとはんてい
)
の最後の
面影
(
おもかげ
)
を
止
(
とど
)
めた
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の大きな赤い裏門は何処へやら
取除
(
とりの
)
けられ、古びた
練塀
(
ねりべい
)
は赤煉瓦に改築されて、お家騒動の絵本に見る通りであったあの
水門
(
すいもん
)
はもう影も形もない。
伝通院
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
譬
(
たと
)
えば
砲兵工廠
(
ほうへいこうしょう
)
の
煉瓦塀
(
れんがべい
)
にその片側を限られた小石川の
富坂
(
とみざか
)
をばもう
降尽
(
おりつく
)
そうという左側に一筋の
溝川
(
みぞかわ
)
がある。その流れに沿うて
蒟蒻閻魔
(
こんにゃくえんま
)
の方へと曲って行く横町なぞ
即
(
すなわち
)
その一例である。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
砲
常用漢字
中学
部首:⽯
10画
兵
常用漢字
小4
部首:⼋
7画
工
常用漢字
小2
部首:⼯
3画
廠
漢検準1級
部首:⼴
15画
“砲兵工”で始まる語句
砲兵工厰