イシ)” の例文
例えば「イシ」という語と「椅子イス」という語は、我々はこれを聴いて確かに別の語だということがはっきり判る。すなわち「シ」の音と「ス」の音とを我々が耳に聴き分けるからであります。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
タマのたぐひにて、五色ゴシキのひかりあり。深山オクヤマイシアヒダにいでくるものにて、カミをかさねたるごとくかさなりあひて、げば、よくはがれて、うすく、カミのやうになれども、にいれてもやけず。
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
松の露うけて墨する雲のホラ。硯といふも、山のイシくづ﹆
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)