“眼顔”のいろいろな読み方と例文
旧字:眼顏
読み方割合
めがお77.8%
めかお22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何と言ったらいいか、この手のおんな特有な狡猾ずるい顔付で、眼をきょろきょろさせている。眼顔めがおで火鉢を指したり、そらしたり、兄の顔を盗み見たりする。
城のある町にて (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
その内に蒸気が来ると、互に眼顔めがおで話し合って、子分共は岸に踏み止り、親分だけ一人船に乗り込みました。
悪人の娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
魂消たまげたね……下郎え……此の狸女たぬきあまめ……そんだらえ、そうお前の方で云やア是まで親父の眼顔めかおを忍んで銭を使って、おめえの死んだ仏の事を丹誠した
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
両人ふたりの話している所を聞けば、何か、談話はなしの筋の外に、男女交際、婦人矯風きょうふうの議論よりは、はるかまさりて面白い所が有ッて、それを眼顔めかおで話合ッてたのしんでいるらしいが、お勢にはさっぱり解らん。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)