トップ
>
眼顔
>
めがお
ふりがな文庫
“
眼顔
(
めがお
)” の例文
旧字:
眼顏
何と言ったらいいか、この手の
婦
(
おんな
)
特有な
狡猾
(
ずる
)
い顔付で、眼をきょろきょろさせている。
眼顔
(
めがお
)
で火鉢を指したり、そらしたり、兄の顔を盗み見たりする。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
その内に蒸気が来ると、互に
眼顔
(
めがお
)
で話し合って、子分共は岸に踏み止り、親分だけ一人船に乗り込みました。
悪人の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
帰りがけに、遠くで、喬之助と音松と眼が合うと、多勢の捕方をうしろに押さえて動かさない音松、それとなく頭を下げて、早くお帰りなさい、と
眼顔
(
めがお
)
で知らせた。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
アマンドさんが、
眼顔
(
めがお
)
で、行ってやれ、と合図をする。ピエールさんが渋々と立ちあがる。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
ヒソヒソ、コソコソ、
眼顔
(
めがお
)
の集まりが、やがては、声を大にしていう。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
ハッと思うと同時に、父の
眼顔
(
めがお
)
に、私を見附けたという
喜悦
(
よろこび
)
の表情の動くのを見ました。父は、口を
開
(
あ
)
いて、何かを叫び、両手を上へ揚げて、一心不乱に私の方へ突進して来ようと
焦燥
(
あせ
)
っている有様。
幕末維新懐古談:14 猛火の中の私たち
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
蝋化
(
ろうか
)
したような蒼白い
凝脂
(
ぎょうし
)
に、痛々しくも残る傷を見て、多勢の人たちを
眼顔
(
めがお
)
で隣の部屋に追いやり、父親の市兵衛といっしょに残っている、妹娘のお吉に、ささやき加減に訊くのです。
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
金山寺屋の音松は、
眼顔
(
めがお
)
で知らせながら、教えるようにいったのだった。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
顔
常用漢字
小2
部首:⾴
18画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼力