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百本杭
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ひゃっぽんぐい
ふりがな文庫
“
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)” の例文
大川端
(
おおかわばた
)
なる
元柳橋
(
もとやなぎばし
)
は水際に立つ柳と
諸共
(
もろとも
)
全く跡方なく取り払われ、
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
はつまらない石垣に改められた。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
自分は、
大川端
(
おおかわばた
)
に近い町に生まれた。家を出て
椎
(
しい
)
の若葉におおわれた、
黒塀
(
くろべい
)
の多い横網の
小路
(
こうじ
)
をぬけると、すぐあの幅の広い川筋の見渡される、
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
の
河岸
(
かし
)
へ出るのである。
大川の水
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
おそらく
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
は河水の
氾濫
(
はんらん
)
からこの
河岸
(
かし
)
や
橋梁
(
きょうりょう
)
を防ぐ工事の一つであろうが、大川橋(今の
吾妻橋
(
あずまばし
)
)の方からやって来る隅田川の水はあだかも二百何十年の歴史を語るかのように
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「何、ここで……。すぐ其処の
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
あたりで、降ろして貰おう」
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
或朝焼けの消えかかった朝、父と彼とはいつものように
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
へ散歩に行った。百本杭は大川の河岸でも特に釣り師の多い場所だった。しかしその朝は見渡した所、一人も釣り師は見えなかった。
大導寺信輔の半生:――或精神的風景画――
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
土曜といわず日曜といわず学校の帰り掛けに書物の包を抱えたまま舟へ飛乗ってしまうのでわれわれは
蔵前
(
くらまえ
)
の
水門
(
すいもん
)
、本所の
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
、
代地
(
だいち
)
の料理屋の
桟橋
(
さんばし
)
、
橋場
(
はしば
)
の別荘の石垣、あるいはまた
小松島
(
こまつしま
)
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「——殿様、
百本杭
(
ひゃっぽんぐい
)
で」
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
百
常用漢字
小1
部首:⽩
6画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
杭
漢検準1級
部首:⽊
8画
“百”で始まる語句
百合
百姓
百日紅
百
百足
百舌
百年
百舌鳥
百済
百姓家