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百夜
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ももよ
ふりがな文庫
“
百夜
(
ももよ
)” の例文
また、京都の六角堂は、そこの精舎へ、
叡山
(
えいざん
)
から
百夜
(
ももよ
)
のあいだ、
求道
(
ぐどう
)
に燃え、死ぬか生きるかの悲壮なちかいを立てて通った
床
(
ゆか
)
である。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は
上賀茂
(
かみがも
)
の神社の後ろの森の中に
呪詛
(
じゅそ
)
の壇を築いて、
百夜
(
ももよ
)
の間
吒幾爾
(
だきに
)
の
密法
(
みっぽう
)
を行じました。宗盛を
呪
(
のろ
)
い殺すために。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「——さるほどに、
百夜
(
ももよ
)
をかよう少将の、笠にふる雪、つもる雪、恋の重さにかたぶきて、涙のつららとけやらぬ、君の心はうきよ河、渡るこなたは深草の」
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
それに
引
(
ひ
)
き
換
(
か
)
えあたしゃそこらに
履
(
は
)
き
捨
(
す
)
てた、
切
(
き
)
れた
草鞋
(
わらじ
)
もおんなじような、
水茶屋
(
みずぢゃや
)
の
茶汲
(
ちゃく
)
み
娘
(
むすめ
)
。
百夜
(
ももよ
)
の
路
(
みち
)
を
通
(
かよ
)
ったとて、お
前
(
まえ
)
に
逢
(
あ
)
って、
昔話
(
むかしばなし
)
もかなうまい。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
二人は
日文
(
ひぶみ
)
を書き、人橋を架け、組頭の家の前まで、
百夜
(
ももよ
)
も通って、無言のセレナーデを献じました。
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
“スバル”派の詩人たちだのに
百夜
(
ももよ
)
がよいをさせた女たちのうわさでもなく、ずッとそれより近世になってからの、明治製菓の売店に起った殺人事件についてだろう……
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
「だめです。彼も侍です。たとえそれがしが、
百夜
(
ももよ
)
通っても、節義を変える武士ではありません」
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬鹿な深草の少将が
百夜
(
ももよ
)
通いをする熱心さで、さる大学の文科を卒業するまで、実に三ヶ年の間、本郷の通りのさる小さい西洋料理屋のライス・カレーを食べ続けたのであります。
奇談クラブ〔戦後版〕:13 食魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
百
常用漢字
小1
部首:⽩
6画
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
“百夜”で始まる語句
百夜通