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略々
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ほぼ
ふりがな文庫
“
略々
(
ほぼ
)” の例文
自分は人間を止めて、虚心平気で宇宙を横から眺めて居る心持に成つて見ると、宇宙に於ける人間の価値は
略々
(
ほぼ
)
次の如くである。
人類の誇大狂
(新字旧仮名)
/
丘浅次郎
(著)
創傷は、顱頂骨と前頭骨の縫合部に孔けられている、円い鏨型の刺傷であって、それが非常なお
凸
(
でこ
)
であるために、頭顱の
略々
(
ほぼ
)
円芯に当っていた。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
僕はやっとの事であの鳩がどの辺からやって来たか、
略々
(
ほぼ
)
見当がついたのでこれから調査に出かけるんだ。それで鳩を
鳩つかひ
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
婦人解放とその全性に及ぼす影響に対する私の見解の根本的方面がこれによつて
略々
(
ほぼ
)
読者に推察せらるる事と思ふ。
婦人解放の悲劇
(新字旧仮名)
/
エマ・ゴールドマン
(著)
進歩的な婦人雑誌廃刊の事実と所謂モダン・ガールという流行語の発生とが、
略々
(
ほぼ
)
時を同じくしているという社会的な事実は、何を語っているであろうか。
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
▼ もっと見る
或日、私は図書館に入って、
鳥禽図解
(
ちょうきんずかい
)
を彼方此方と
検
(
しら
)
べて見た。私には、黒い鳥の名が判らなかったからだ……西洋の鳥禽図の中に
略々
(
ほぼ
)
この鳥に似通った鳥があった。
不思議な鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さう思つたら、彼等が現代の東京を歩いてゐるのも、
略々
(
ほぼ
)
無理がないやうな心もちがした。
寒山拾得
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
処がこれと
略々
(
ほぼ
)
同意見をこういう思いがけない、失礼ながらペラペラ雑誌の紙面で発見しようとは案外であった、弥之助は取りあえずその雑誌社へ向けて次のような葉書を書いた。
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
……
斯様
(
かよう
)
な事情で、卒業論文銓衡の教授会議に対しては、学内一般の緊張した耳目が集中していたのでありますが、サテ、
愈々
(
いよいよ
)
当日となりますと果して各教授とも
略々
(
ほぼ
)
、同意見で
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この割合で計算を進めると、一カ月間に二百四十里、一年間に二千八百八十里、十年間には二万八千八百里を歩く勘定になって、世界一週をしたのと
略々
(
ほぼ
)
同里程になるわけだそうな。
全羅紀行
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
といい、云々以下『風土記稿』に
略々
(
ほぼ
)
同じく『郡村誌』には
マル及ムレについて
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
考えて見ても自分のその頃の心持は
略々
(
ほぼ
)
察せられる。
自分だけの世界
(新字新仮名)
/
辻潤
(著)
創口が
略々
(
ほぼ
)
正確な円をなしているのを見ても、この刺傷が瞬間的な打撃に依るものではなく、相当時間を費して圧し込んだ——と云う事が判るよ。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
されば其の終局も地質学上の各時代に一時全盛を極めて居た他の諸動物と同じく、恐らくは次の時代までに
略々
(
ほぼ
)
全滅するを免かれぬものと見做すが適当であらう。
人類の将来
(新字旧仮名)
/
丘浅次郎
(著)
更に
略々
(
ほぼ
)
同時代に成つた「伝記私言数則」は
悉
(
ことごとく
)
このことに及んでゐる。
大久保湖州
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
推摩居士の年齢は
略々
(
ほぼ
)
盤得尼と頃合だけれども、その相貌からうける印象と云えば、まず悉くが、打算と利慾の中で呼吸している、常人以外のものではなかった。
夢殿殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
略々
(
ほぼ
)
その正しいことの見込みが附けば、尚その先へ理を推して進むのである。
芸術としての哲学
(新字旧仮名)
/
丘浅次郎
(著)
確か、三十年程前ライプチッヒ劇場にも、
略々
(
ほぼ
)
それに似た、現象が起ったとか云うそうなんだよ
オフェリヤ殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
空闥と云う五十恰好の僧侶には、被害者と
略々
(
ほぼ
)
同型の体躯が注目された。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
略
常用漢字
小5
部首:⽥
11画
々
3画
“略”で始まる語句
略
略〻
略解
略述
略式
略伝
略綬
略筋
略彴
略奪