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独逸人
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ドイツじん
ふりがな文庫
“
独逸人
(
ドイツじん
)” の例文
これは勿論
独逸人
(
ドイツじん
)
の——或は全西洋人の用法を無視した新例である。しかし全能なる「通用」はこの新例に生命を与えた。
侏儒の言葉
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
このすこし向うに、十一月ごろまでいた
独逸人
(
ドイツじん
)
の一家がいてね、それがクリスマス頃になったらまた来るからと云って、一時引き上げていったのさ。
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
そりゃ好いが、その展覧場へ東風が
這入
(
はい
)
って見物していると、そこへ
独逸人
(
ドイツじん
)
が夫婦
連
(
づれ
)
で来たんだって。それが最初は日本語で東風に何か質問したそうだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「先生はまだ御存じなかったんでしたっけ。ハインツェルマンという
独逸人
(
ドイツじん
)
と
同棲
(
どうせい
)
している尼さんよ。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
群集に誘はれて余等(
独逸人
(
ドイツじん
)
某と此の通信員とだ)も前へと進んだ、行けば行く程人気はたつみ上つて、其処にも此処にも万歳の声が聞え、
狼烟
(
のろし
)
がしつきりなく上る
露都雑記
(新字旧仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
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欧洲の乱が平定し
仏蘭西
(
フランス
)
の国土が
独逸人
(
ドイツじん
)
の侵略から
僅
(
わずか
)
に免れ得た時、わたくしは年まさに
強仕
(
きょうし
)
に達しようとしていた。それより今日に至るまで
葛裘
(
かっきゅう
)
を
変
(
かえ
)
ること二十たびである。
西瓜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
西洋ではじめてグライダーを作った
独逸人
(
ドイツじん
)
オットー・リリエンタールの発明が一八八九年とすれば、それは日本の明治二十二年に当るから、これより先、徳川十一代の将軍
家斉
(
いえなり
)
の寛政のはじめ
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私達がそんな立ち話をし出しているところへ、丁度外出先からその
独逸人
(
ドイツじん
)
だとかいう神父が帰って来た。
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
主婦の母は、二十五年の昔、ある
仏蘭西人
(
フランスじん
)
に
嫁
(
とつ
)
いで、この娘を
挙
(
あ
)
げた。幾年か連れ添った
後
(
のち
)
夫は死んだ。母は娘の手を引いて、再び
独逸人
(
ドイツじん
)
の
許
(
もと
)
に嫁いだ。その独逸人が
昨夜
(
ゆうべ
)
の老人である。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ちょっと聞いてもけっして英人ではない。なるほど親子して、海峡を渡って、
倫敦
(
ロンドン
)
へ落ちついたものだなと
合点
(
がてん
)
した。すると老人が私は
独逸人
(
ドイツじん
)
であると、尋ねもせぬのに向うから名乗って出た。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
独
常用漢字
小5
部首:⽝
9画
逸
常用漢字
中学
部首:⾡
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“独逸”で始まる語句
独逸
独逸語
独逸書
独逸商館
独逸鬼神誌
独逸航空会社
独逸行
独逸会
独逸化
独逸史