“狼烟”の読み方と例文
読み方割合
のろし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時に若旦那様はまだお帰りになりませんか。わしは若旦那のお帰りには花火を沢山げべいと思って去年から狼烟のろしを十三本こしらえました。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
佃島つくだじまでは例年の通り狼烟のろし稽古けいこの始まる頃とて、夕涼かたがたそれをば見物に出掛ける屋根船猪牙舟ちょきぶねは秋の木葉このはの散る如く河面かわもせに漂っていると
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
銀鼠ぎんねずみの空に、くっきりとあかく染め抜かれたアドバルーンの文字が、勝利の狼烟のろしのように、たかだかとあがっているのだ!
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)