“燗徳利”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんどくり87.2%
かんどっくり12.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「旦那はこれから旅へいらっしゃるんですか」主人の与平が燗徳利かんどくりを出しながらいた。「それとも旅からお帰りになったんですか」
夜の蝶 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ふた月も、稼ぎを忘れて、燗徳利かんどくりみてえに、湯にばかりつかっていたせいか、俺も、すこし焼きが戻ったよ。……だが、驚くのも無理はねえ。
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし幹太郎はその器物が多いのと、こののものでなく、どんぶりや皿小鉢がてんや物であり、燗徳利かんどっくりや盃まであるのに気がついた。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
野郎が言うことにゃ、おやおや、おとっさんの頭か、おりゃまた大事の燗徳利かんどっくりかと思ったと、そうぬかすんですから、こんなのは、とても親孝行の方には向きませんよ。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)