“燗瓶”の読み方と例文
読み方割合
かんびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女中のふさは手早く燗瓶かんびん銅壺どうこに入れ、食卓の布をつた。そしてさらに卓上の食品くひもの彼所かしこ此処こゝと置き直して心配さうに主人の様子をうかがつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
と云ううちに小娘は燗瓶かんびんを置いて立上った。ビックリしたらしくバタバタと出て行った。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ああやッと出来ましたよ」と、小万は燗瓶かんびんを鉄瓶から出しながら、「そんなわけなんだからね。いいかね、お熊どん。私がまた後でよく言うからね、今晩はわがままを言わせておいておくれ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)