“かんびん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燗瓶85.7%
煖陶14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああやッと出来ましたよ」と、小万は燗瓶かんびんを鉄瓶から出しながら、「そんなわけなんだからね。いいかね、お熊どん。私がまた後でよく言うからね、今晩はわがままを言わせておいておくれ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
佐太郎は気を取りはずせり、彼は満面に笑みの波立て直ちに出で行き、近処に法事の案内をし、帰るさには膳椀ぜんわんを借り燗瓶かんびん杯洗を調ととのえ、蓮根れんこんを掘り、薯蕷やまのいもを掘り、帰り来たって阿園の飯を炊く間に
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)
そばのぜんの上には煖陶かんびんが三本乗っていて、さかずきには酒が残っている。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
秋山は火鉢に炭をついで、鉄瓶てつびんの中へ冷めた煖陶かんびんを突っ込んだ。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)