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熟視
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じゅくし
ふりがな文庫
“
熟視
(
じゅくし
)” の例文
余は
殊
(
こと
)
に彼ヤイコクが
五束
(
いつつか
)
もある
鬚髯
(
しゅぜん
)
蓬々
(
ぼうぼう
)
として
胸
(
むね
)
に
垂
(
た
)
れ、
素盞雄尊
(
すさのおのみこと
)
を見る様な六尺ゆたかな
堂々
(
どうどう
)
雄偉
(
ゆうい
)
の
骨格
(
こっかく
)
と
悲壮
(
ひそう
)
沈欝
(
ちんうつ
)
な其
眼光
(
まなざし
)
を
熟視
(
じゅくし
)
した時
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼は何か思う所あるらしく、死体の上にかがみ込んで、しばらく、死人の物すごい形相を
熟視
(
じゅくし
)
していたが、ヒョイと手を出して、頬のあたりをおさえて見た。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
心さえ急かねば
謀
(
はか
)
られる訳はないが、他人にして
遣
(
や
)
られぬ前にというのと、なまじ前に
熟視
(
じゅくし
)
していて、テッキリ同じ物だと思った心の
虚
(
きょ
)
というものとの二ツから
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
自然の循環は
廻
(
めぐ
)
って来ておる。自分等の細腕をながめたらやれまいが、天の運行を
熟視
(
じゅくし
)
すれば、時は近いということがわかる筈だ。天文を説く予言者の言と同一に思ってはいけない。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
近づくままに
熟視
(
じゅくし
)
すると、岸には百
丈
(
じょう
)
の
岩壁
(
がんぺき
)
そばだち、その前面には黄色な砂地がそうて右方に
彎曲
(
わんきょく
)
している、そこには樹木がこんもりとしげって、暴風雨のあとの快晴の光をあびている。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
辰男は立上りざま初めて兄の顔を
熟視
(
じゅくし
)
した。……四年前よりも父の顔にいちじるしく似通っていた。兄が身体を屈めて、英作文を一二行見ている間に、辰男は帽子を
被
(
かぶ
)
りトンビを着て直立していた。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
熟
常用漢字
小6
部首:⽕
15画
視
常用漢字
小6
部首:⾒
11画
“熟”で始まる語句
熟
熟々
熟睡
熟柿
熟練
熟〻
熟慮
熟知
熟考
熟議