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瀬戸物屋
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せとものや
はじめ、がばり/\は
雪の
安賣に
限りしなるが、
次第に
何事にも
用ゐられて、
投賣、
棄賣り、
見切賣りの
場合となると、
瀬戸物屋、
呉服店、
札をたてて、がばり/\。
両河地方では
埃及と違って
紙草を産しない。人々は、
粘土の板に
硬筆をもって複雑な
楔形の
符号を
彫りつけておった。書物は
瓦であり、図書館は
瀬戸物屋の倉庫に似ていた。
言ふ其人は
床し
懷し何人ぞやと
出合頭に
顏打詠め見れば
此方の彼男はお前こそは道十郎殿の御
内儀お光殿にて有しよな
珍らしき所にて
絶て久しき
面會なり
拙者事は
瀬戸物屋忠兵衞と言れてお光は
面打まもり扨は忠兵衞殿にて在せしかと
往昔馴染の何とやら
懷しきまゝ
詞を