“紙草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
パピュルス50.0%
パピルス50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これらの絵と字を書いた完全なる埃及エジプト伝来の紙草パピュルスを創り上げ、しかも……」と博士は傍らの木函のふたをどんと叩かれた。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
紙草パピュルスに向って姉上、貴女のことを考えながら、ペンを走らせている我々自身の身の上が、ただ奇蹟のような神秘さに、感じられてならないのです。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
彼は、スメリヤ語やアラメヤ語ばかりでなく、紙草パピルスや羊皮紙に誌された埃及文字まですらすらと読む。およそ文字になった古代のことで、彼の知らぬことはない。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
両河地方メソポタミヤでは埃及エジプトと違って紙草パピルスを産しない。人々は、粘土ねんどの板に硬筆こうひつをもって複雑な楔形くさびがた符号ふごうりつけておった。書物はかわらであり、図書館は瀬戸物屋せとものやの倉庫に似ていた。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)