トップ
>
滅法界
>
めっぽうかい
ふりがな文庫
“
滅法界
(
めっぽうかい
)” の例文
すると医者はたいへんあわてて、まるでのろしのように急に立ちあがって、
滅法界
(
めっぽうかい
)
もなく大きく黒くなって、
途方
(
とほう
)
もない方へ飛んで行ってしまいました。
ひのきとひなげし
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
と思う途端に、駕籠の
先棒
(
さきぼう
)
がだしぬけに頓狂な声で、「おい、この駕籠は
滅法界
(
めっぽうかい
)
に重くなったぜ」と、呶鳴った。
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
前髪立ちの
若衆
(
わかしゅう
)
と、三十前の
年増
(
としま
)
だ……年上の女に可愛がられていい気でいる奴もあれば、ずんと年下の男を
滅法界
(
めっぽうかい
)
に好く女もあらあ——
油断
(
ゆだん
)
がなるものか。
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
わたしは素敵
滅法界
(
めっぽうかい
)
の報道をもたらして来たのです。私もとうとう移転することになりましたよ。
世界怪談名作集:17 幽霊の移転
(新字新仮名)
/
フランシス・リチャード・ストックトン
(著)
昼の鳥とはまったく違っている
夜鳥
(
ナイトバード
)
の怪しい叫び声、めくら
滅法界
(
めっぽうかい
)
に飛んでくる大きい
甲虫
(
かぶとむし
)
の唸り声、
殊
(
こと
)
にこれらの小さい虫の
合奏曲
(
コーラス
)
が突然やんで半分しかきこえない時には
世界怪談名作集:04 妖物
(新字新仮名)
/
アンブローズ・ビアス
(著)
▼ もっと見る
現在、死人の戸籍に這入っているその少女は、近いうちに自分のシャン振りと負けず劣らずの、ステキ
滅法界
(
めっぽうかい
)
もない玉の如き美少年と、
偕老同穴
(
かいろうどうけつ
)
の
契
(
ちぎり
)
を結ぶ事になっているのだ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
背は高からず、低からず、中肉で色は
滅法界
(
めっぽうかい
)
白い。
服装
(
なり
)
は、さあ——何しろ旅から旅を渡り歩いているんだから、おそろしく汚のうがしょうが、なによりの
目標
(
めじるし
)
てえのがこの右の眼の下の
黒子
(
ほくろ
)
だ。
早耳三次捕物聞書:03 浮世芝居女看板
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
有「へえー、あの国にいて
米搗
(
こめつき
)
をしてえた、
滅法界
(
めっぽうかい
)
に力のある……」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「水の綺麗な沢で出来ます。静岡は
滅法界
(
めっぽうかい
)
もなく水の好いところで、大東館のあの水も掘抜であります。水に不自由がありませんから、人口七万、県下一番の大都会ですが、水道の必要がありません」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
第一は入場料がその時代として
滅法界
(
めっぽうかい
)
に高いことで、
桟敷
(
さじき
)
一間
(
ひとま
)
が十三円八十銭、
平土間
(
ひらどま
)
は二人詰めで一間四円五十銭というのであるから、団十郎が見たい見たいと言いながらも
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
なにしろ強い人でございます、
滅法界
(
めっぽうかい
)
もなく強い人でございます。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「一円の月謝!
滅法界
(
めっぽうかい
)
もない」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
滅法界
(
めっぽうかい
)
もない」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
滅法界
(
めっぽうかい
)
寒い」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
滅
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
界
常用漢字
小3
部首:⽥
9画
“滅法”で始まる語句
滅法
滅法矢鱈
滅法無頼