清次せいじ)” の例文
けんちゃん、うまくすれば、つくかもしれないよ。」と、清次せいじは、自分じぶんが、手荒てあらにしたのをべつに後悔こうかいするふうもなかったのです。
僕のかきの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつか田中貢太郎こうたろう氏の小説で一役ふられているのを読んだようにも覚えているが、元治元年の秋鎌倉で英国士官バルドウィン少佐、バード中尉の両名を殺した清水清次せいじ
志士と経済 (新字新仮名) / 服部之総(著)
その日、卯木うつぎ夫婦が連れていた若者は、幼名を観世丸かんぜまるといっていたが、やがて観世を姓に直して、まだ二十五の若手ながら、大和結崎座やまとゆうざきざの観世清次せいじと、未来を嘱望しょくもうされている者だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お虎ばゞあってたのしみに寝酒を呑んでいます所へ入って来たのは、鉄砲洲新湊町てっぽうずしんみなとちょうに居りまする江戸屋えどや清次せいじという屋根屋の棟梁とうりょうで、年は三十六で、色の浅黒い口元の締った小さい眼だが
あかがえるをつけているの、きみもおいでよ。」と、清次せいじが、こたえました。賢吉けんきちは、みょうがばたけなかはいりました。
僕のかきの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
下婢「誠にどうも、あのちょいと清次せいじどん」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
清次せいじは、ちからいっぱいにそのりました。すると、は、ふかはいっていたとみえて根本ねもとから一、二すんしたのところで、ぽきりとれてしまいました。
僕のかきの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)