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洒落気
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しゃれけ
ふりがな文庫
“
洒落気
(
しゃれけ
)” の例文
旧字:
洒落氣
それがこのボロ船じゃあ、万事が規則ずくめでできているし、
洒落気
(
しゃれけ
)
ひとつあるじゃない。この船じゃあ、わしはなんの役にも立たない。
火夫
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
小唄の一つも聞いて見るほどの
洒落気
(
しゃれけ
)
があるならば、何故もっと賢く適当に、独身者として大目に見て
貰
(
もら
)
うような身の処し方をしなかったか
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
居酒屋や食べ物屋のごとく
食
(
く
)
い
気
(
け
)
で彼を釣ろうとするのもあるし、呉服屋や宝石屋のごとく
洒落気
(
しゃれけ
)
でとらえようとするのもあるし、理髪店、靴店
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
少くとも大隈重信の法螺は、百科辞典の範疇を
出
(
い
)
でないのに対して、法螺丸の法螺はたしかに百科辞典を超越した一種の
洒落気
(
しゃれけ
)
と魔力とを兼ね備えている。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ふくらっ
脛
(
ぱぎ
)
の白いところを臆面なく空中に向って展開しているような、
洒落気
(
しゃれけ
)
満々たる女があろうとは思われないし、また、先刻の大きな
鷲
(
わし
)
にしてからが
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
「いや僕も悪い。悪かった。僕にも
洒落気
(
しゃれけ
)
はあるよ。そりゃ僕も充分認める。認めるには認めるが、僕がなぜ今度この洋服を作ったか、その訳を君は知るまい」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「悪い
洒落
(
しゃれ
)
をする女だ……」と
苦笑
(
にがわら
)
いした目明し万吉。江戸のスリ
気質
(
かたぎ
)
には、ほかの盗児にない一種の
洒落気
(
しゃれけ
)
や小義理の固いところがあると聞いていたのを思い合せて
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
和泉守の狂歌であるがこんな
洒落気
(
しゃれけ
)
もあった
人物
(
ひと
)
で、そうかと思うと何かの都合で林大学頭が休講した際には代わって経書を講じたというから学問の深さも推察される。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あまりに唐突と怪異が過ぎて、凄惨とか無残とかというよりも、場面に一脈の
洒落気
(
しゃれけ
)
が加わり、そこには家なく町なく人もなく、あるのはただ首と藤吉とを一線に結ぶ禅味だけ
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
伝法院の唯我教信が
調戯
(
からかい
)
半分に「淡島椿岳だから
寧
(
いっ
)
そ淡島堂に住ったらどうだ?」というと、
洒落気
(
しゃれけ
)
と茶番気タップリの椿岳は忽ち
乗気
(
のりき
)
となって、好きな事
仕尽
(
しつく
)
して後のお
堂守
(
どうもり
)
も面白かろうと
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
◇
洒落気
(
しゃれけ
)
ばかり強くて、物事に根気が無く、趣味が古くして、進取的気象に乏しい。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
洒
漢検1級
部首:⽔
9画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“洒落”で始まる語句
洒落
洒落者
洒落本
洒落女
洒落斎
洒落人
洒落臭
洒落氣
洒落斎翁
洒落飛