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法衣
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ごろも
ふりがな文庫
“
法衣
(
ごろも
)” の例文
伸びた黒髪に、
網代
(
あじろ
)
の笠をかぶって、親鸞はよく町へ出て行く。着のみ着のままの
破
(
や
)
れ
法衣
(
ごろも
)
——見るからに配所の人らしくいぶせかった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戞然
(
かちり
)
と
音
(
おと
)
して
足代
(
あじろ
)
の
上
(
うへ
)
へ、
大空
(
おほぞら
)
からハタと
落
(
お
)
ちて
来
(
き
)
たものがある……
手
(
て
)
に
取
(
と
)
ると
霰
(
あられ
)
のやうに
冷
(
つめ
)
たかつたが、
消
(
き
)
えも
解
(
と
)
けもしないで、
破
(
やぶ
)
れ
法衣
(
ごろも
)
の
袖
(
そで
)
に
残
(
のこ
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……だが、このボロ
法衣
(
ごろも
)
、そこの茶の木には干しにくいし、この桃の樹は花ざかりだし、わしが
生半可
(
なまはんか
)
、風流を解する男だけに、干し場に困ったよ。お通さん、物干し竿あるか
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仮初
(
かりそめ
)
に置いた
涼傘
(
ひがさ
)
が、
襤褸
(
ぼろ
)
法衣
(
ごろも
)
の袖に触れそうなので、
密
(
そっ
)
と手元へ引いて
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
近づいてみれば風雨によごれた古笠に古
法衣
(
ごろも
)
を身に
纒
(
まと
)
ったきりの範宴
少僧都
(
しょうそうず
)
だった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
手には「入道杖」とよぶ四尺ほどの杖をつき、
破
(
や
)
れ
法衣
(
ごろも
)
に高足駄を
穿
(
は
)
き
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“法衣”の意味
《名詞》
法衣(ほうえ / ほうい)
僧尼が着る衣服。
(出典:Wiktionary)
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“法衣”で始まる語句
法衣姿
法衣屋
法衣下