決意けつい)” の例文
あをざめたをんなまぶた決意けついくれなゐてうしつゝ、「けないで支度したくをしませう。」地震ぢしん以來いらいいたことのないおびだから、ぐいとひきしめるだけでことりる。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かえるどころか、みんなのかおには、まちまでおくってゆこう、という決意けついがあらわれていた。 
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「出來ない——それは出來ない、」彼は短く鋭い決意けついを示して云ひ切つた。「それぢやいけない。あなたは僕と一緒に印度へ行くと云つた。覺えてゐらつしやい——さうあなたは云つたんですよ。」
忍剣にんけん伊那丸いなまるの前へズッとよって、なにかうごかぬ決意けついをしながら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)