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氏素性
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うじすじょう
ふりがな文庫
“
氏素性
(
うじすじょう
)” の例文
何処
(
どこ
)
から出た
乞食
(
こじき
)
だよ、とまた
酷
(
ひど
)
いことを言います。
尤
(
もっと
)
も
裸体
(
はだか
)
が
渋紙
(
しぶかみ
)
に包まれていたんじゃ、
氏素性
(
うじすじょう
)
あろうとは思わぬはず。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼女はもともと
氏素性
(
うじすじょう
)
の
賤
(
いや
)
しくない人の娘であったし、劉家も元来正しい家柄なので、そういう品もどこかに何十年も使用せずにしまってあった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あとから聞いてみると、それは新聞社から来た写真屋がマグネシュームというものを
焚
(
た
)
いたので、あくる日になるとその写真が私の
氏素性
(
うじすじょう
)
と一所に大きく新聞に出た。
鉄鎚
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……
其許
(
そこもと
)
の気に入りしものなれば当方に異存も
無之次第
(
これなきしだい
)
ながら、余り
颯急
(
さっきゅう
)
のことにて
聊
(
いささ
)
か不安を感じ申候。先方の
氏素性
(
うじすじょう
)
は無論充分御調査のことと存候が、
如何
(
いかが
)
に候哉。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
わしはこれからまた一旗挙げるのだ、承知か、おお、承知してくれるか、女三界に家なし、どこにいたって駄目なものだよ、などと変な事まで口走り、婿の
氏素性
(
うじすじょう
)
をろくに調べもせず
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
沖縄諸島の住民がそれにもかかわらず、いつまでも彼らの
氏素性
(
うじすじょう
)
を記憶し、または格別
怖
(
おそ
)
ろしいこともないのに、或る程度の
畏敬
(
いけい
)
をもって是に応接していたのは、何か隠れたる動機がなければならぬ。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そうだ、
氏素性
(
うじすじょう
)
も知れない婦人をと、疑ぐっておるのじゃろうが、心配するな。このお方は、つい先頃までの、この地方県城を預かっておられた領主のお
嬢
(
じょう
)
さまじゃ。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
品夫はたしかに
氏素性
(
うじすじょう
)
のハッキリしない者の娘で、しかも変死者の
遺児
(
わすれがたみ
)
に相違無いのです。つまり、その犯人が捕まらないために、何もかもが
有耶無耶
(
うやむや
)
に葬られた形になっているので……
復讐
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
特にその
氏素性
(
うじすじょう
)
を説き立てたものがある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
綽空
(
しゃっくう
)
というんです。——なんでも、
氏素性
(
うじすじょう
)
はよい人だそうですがね。……それにしても」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとい返事をしてやったお
蔭
(
かげ
)
で、私の自由が得られるような事があったとしても、その時に私のホントウの
氏素性
(
うじすじょう
)
や、間違いのない本名が聞かれるかどうか、わかったものではないではないか。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
氏
常用漢字
小4
部首:⽒
4画
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
“氏素”で始まる語句
氏素姓