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よ
かれ大國主の神、出雲の
御大の
御前一にいます時に、波の穗より
二、天の
羅摩の船
三に乘りて、
鵝の皮を
内剥ぎに剥ぎて
四衣服にして、
歸り來る神あり。
ここに太后、神
歸せして、言教へ
覺し詔りたまひつらくは、「西の方に國あり。
金銀をはじめて、
目耀く
種種の
珍寶その國に
多なるを、
吾今その國を
歸せたまはむ」
ここを以ちて
百の
官また、天の下の人ども、みな輕の太子に背きて、穴
穗の
御子一五に
歸りぬ。ここに輕の太子畏みて、
大前小前の宿禰
一六の
大臣の家に逃れ入りて、
兵を備へ作りたまひき。