“此船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うち33.3%
このふね33.3%
これ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何も船長おやじを悪く云うんじゃねえんでがす。此船うち船長おやじと来た日にゃ海の上の神様なんで、万に一つも間違いがあろうたあ思わねえんでがすが、しゃくさわるのはあの小僧でがす。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何故なぜかはらぬが、此船このふねにでもつてたすからうと、片手かたてふなばたへて、あわたゞしく擦上ずりあがらうとする、あしすなはなれてくうにかゝり、むね前屈まへかゞみになつて、がつくり俯向うつむいた
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「おい大変だぞ。此船これ空船からふねなんだ。人っ子一人居やしない」