此手このて)” の例文
るとぞつとする。こけのある鉛色なまりいろ生物いきもののやうに、まへにそれがうごいてゐる。あゝつてしまひたい。此手このてさはつたところいまはしい。
へいかしこまりました、書生しよせいさんのお世辞せじだよ、エヽ此手このてでは如何いかゞでげせう。ギイツと機械をねぢるとなかから世辞せじが出た。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
へい、芝居茶屋しばゐぢややの若いしゆさんのお世辞せじだよ、うむ、其方そのはうからう、エヽ此手このてでは如何いかゞでございます。と機械きかいへ手をかけてギイツとくとなかから世辞せじ飛出とびだしました。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
へいかしこまりました、待合まちあひさんのお世辞せじだよ、の二番目のたなにあるのが丁度ちやうどからう、うむ、よし/\、えゝ此手このてでは如何いかゞでげせう。ギイツと機械をねぢるとなかから世辞せじが出ました。
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)