トップ
>
槍玉
>
やりだま
ふりがな文庫
“
槍玉
(
やりだま
)” の例文
事実私は読まなかったが、或る雑誌批評で、この千里眼が
槍玉
(
やりだま
)
に上り、時局をわきまえないとか何とかいう
御叱
(
おしか
)
りを受けたそうである。
千里眼その他
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
そういう場合、いつも
槍玉
(
やりだま
)
に上るのは一寸法師の緑さんだった。下品な調子で彼を読込んだ万歳
節
(
ぶし
)
が、次から次へと歌われた。
踊る一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
言はざれば主税之助は
彌々
(
いよ/\
)
怒り
此奴
(
こやつ
)
勿々
(
なか/\
)
澁太
(
しぶとき
)
女なり此上は
槍玉
(
やりだま
)
に
上
(
あげ
)
て呉んずと云ひつゝ三間
柄
(
え
)
の大身の槍を追取
鞘
(
さや
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それでも
頑強
(
がんきょう
)
に応じないと、あとから立つ人の演説の中で
槍玉
(
やりだま
)
にあげられる。迷惑な事である。
路傍の草
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
進級生たちに何かと
難癖
(
なんくせ
)
をつけて見たいだろうし、その進級生全部の犠牲になって
槍玉
(
やりだま
)
にあげられたのは清国留学生の周さんだ、と言えない事もない状態であったのである。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「さすれば、こっちは
高見
(
たかみ
)
の見物、伊那丸の首は、
三河勢
(
みかわぜい
)
が
槍玉
(
やりだま
)
にあげてくれるわけだな」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三代目あたりからそろそろくずれ出すのではないかという諸侯の肝を冷やすために、また自分自らも内心実はその危険を少なからず感じていたところから、さしあたり
切支丹
(
キリシタン
)
を
槍玉
(
やりだま
)
にあげて
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
今夜客間に寝ている源次郎めが
中
(
ちゅう
)
二階に寝ているお國の所へ廊下伝いに忍び
行
(
ゆ
)
くに相違ないから、廊下で源次郎を
槍玉
(
やりだま
)
にあげ、中二階へ
踏込
(
ふみこ
)
んでお國を
突殺
(
つきころ
)
し、自分は其の場を去らず切腹すれば
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
どうして私のようなあるか無きかの
所謂
(
いわゆる
)
ルンペン的存在のものを特に選んで
槍玉
(
やりだま
)
に挙げたのでございましょうか、やっぱり永年外国で学問をして来て大学の教授などしていても
男女同権
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その歌詞の中には、先生の名も他の多くの先生がたと一度に
槍玉
(
やりだま
)
にあげられていた。そうして「いざあばれ、あばあれ」というのがこの愉快な歌のリフレインになっていたのである。
田丸先生の追憶
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
槍
漢検準1級
部首:⽊
14画
玉
常用漢字
小1
部首:⽟
5画
“槍”で始まる語句
槍
槍尖
槍騎兵
槍術
槍先
槍襖
槍持
槍傷
槍組
槍馬士