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楯突
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たてつ
ふりがな文庫
“
楯突
(
たてつ
)” の例文
その
総本家
(
そうほんけ
)
の権能はひじょうに古くからのもので、これに
楯突
(
たてつ
)
くことは世間からも許さないが、多くの氏々の連合にはそういう中心の力がよわい。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それに昇は花で言えば今を
春辺
(
はるべ
)
と咲誇る桜の身、
此方
(
こっち
)
は
日蔭
(
ひかげ
)
の枯尾花、
到頭
(
どうせ
)
楯突
(
たてつ
)
く事が出来ぬ位なら打たせられに行くでも無いと、
境界
(
きょうがい
)
に
随
(
つ
)
れて
僻
(
ひが
)
みを起し
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
主家を退転して三万七千石の大名に
楯突
(
たてつ
)
いてまでも、志賀家の血筋を護り通そうとするのでしょう。
銭形平次捕物控:078 十手の道
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
今
遽
(
にわか
)
に関白に
楯突
(
たてつ
)
こうようはあるまいが、云わば秀吉は家来筋だ、秀吉に何事か有らば
吾
(
わ
)
が主人が手を天下に掛けようとしたとて不思議は無い、男たる者の当り前だ
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼奴
(
あやつ
)
は元来
詐欺賭博
(
いかさま
)
で
入獄
(
いろあげ
)
して来た男だけに、することなす事インチキずくめじゃが、そいつに
楯突
(
たてつ
)
いた奴は、いつの間にか
坑
(
あな
)
の中で、
彼奴
(
あいつ
)
の手にかかって消え失せるちう話ぞ。
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
こいつら
素町人
(
すちやうにん
)
の分際で、歴々の御旗本衆に
楯突
(
たてつ
)
かうとは、身のほど知らぬ蚊とんぼめ等。それほど喧嘩が売りたくば、殿様におねだり申すまでもなく、
云値
(
いひね
)
でおれ達が買つてやるわ。
番町皿屋敷
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
晋に入った衛の太子は、此の国の大黒柱たる
趙簡子
(
ちょうかんし
)
の許に身を寄せた。趙氏が
頗
(
すこぶ
)
る厚遇したのは、此の太子を擁立することによって、反晋派たる現在の衛侯に
楯突
(
たてつ
)
こうとしたに外ならぬ。
盈虚
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
……けれど木下様のおはなしを聞いてみれば、そんな金に眼をくれたり、山淵様の口にのって、貴方様に
楯突
(
たてつ
)
いたのは、まったく自分の身を亡ぼすように努めているようなものでございます。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主家を退轉して三萬七千石の大名に
楯突
(
たてつ
)
いて迄も、志賀家の血筋を護り通さうとするのでせう。
銭形平次捕物控:078 十手の道
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「やい、やい、こいつ等。素町人の分際で、歴々の御旗本衆に
楯突
(
たてつ
)
こうとは身のほど知らぬ蚊とんぼめ。それほど喧嘩が売りたくば、殿様におねだり申すまでもなく、いい値で
俺
(
おれ
)
たちが買ってやるわ」
番町皿屋敷
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
楯
漢検準1級
部首:⽊
13画
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
“楯”で始まる語句
楯
楯無
楯籠
楯岡
楯形
楯列
楯並
楯縫
楯囲
楯彦