“楯籠”の読み方と例文
読み方割合
たてこも100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
などと云いふらし、幾日かをわざと過して、一ノ谷に楯籠たてこもっている平家方の全神経を、まず不安と迷いに疲らせた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鬼髯おにひげが徒党を組んで左右へ立ち別かれ、眼の玉が金壺かなつぼの内ぐるわに楯籠たてこもり、まゆが八文字に陣を取り、くちびる大土堤おおどてを厚く築いた体、それに身長みのたけやぐらの真似して
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
自分の一門はすべて第二の「千本桜」の方に楯籠たてこもってしまったのであるという噂が専ら伝えられた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)